Newsニュース

新着法令情報

地域別最低賃金引き上げにあたり雇用者が注意すべきこと

2024/01/18

 2023年12月21日に配信した「国家賃金審議会による2024年7月からの最低賃金6%引き上げ提案」のニュースに続き、政府から正式な決定の公表に先立ち地域別最低賃金引き上げに際して企業が把握しておくべき主な事項を説明する。

1.賃金テーブルへの影響:
 賃金テーブルの最低給与が新たな地域最低賃金よりも低い場合、雇用者は賃金テーブルの最低給与が新しい地域最低賃金と同額以上になるように調整しなければならない。
 また雇用者は、改定後の賃金テーブルを職場に公開・周知しなければならない。社内に労働組合がある場合は事前に当該組合との間で賃金テーブルの変更について協議しその意見を参考にする必要がある。

2.労務関連手続きへの影響、人件費増加:
 労働契約上の給与が最低賃金を下回った場合には、賃金を最低賃金と同額以上になるように変更する必要がある。これに伴い社会保険料、健康保険料、失業保険料、労働組合費も上昇する。また失業保険料の上限は地域最低賃金の20倍であるため、納付金の上限の調整が必要となる。

 なお、最低賃金の上昇率は給与交渉の際に労使双方から参照される場合が多く、地域最低賃金が上昇すると、各企業の人件費も総じて上昇する傾向がある。
 以上、地域最低賃金の引き上げに際して雇用者が注意を払い事前に検討しておくべき主な事項について説明した。政府から2024年7月1日からの地域最低賃金引き上げに関し正式に政令が発行された際には、ニュースレターで継続的に配信していく。