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【税務】法人税法の詳細規定に関する政令第320/2025/ND-CP号

2025/12/25

ベトナム政府は2025年12月15日付で、法人税法の実施に関する規定および運用上の措置を具体的に定めた政令第320/2025/ND-CP号(以下、「本政令」)を施行した。本政令は、法人税法第67/2025/QH15号を具体化するものであり、2025年度以降の法人税の課税期間から適用される。

本ニュースでは、実務への影響が大きいと考えられる以下の3点を整理する。
1. 免税所得
・農業に直接用いられる技術サービスの実施による一部の所得が免税対象として追加された(排水対策、洪水防止、高潮防止、塩害防止、除塩、酸性土壌の改良などに関するサービスからの所得を含む)。
・ベトナムで初めて適用される新技術により製造された製品の販売から生じる所得については、当該製品の販売により所得が発生した日から3年間、法人税が免税となる。

2. 損金算入・不算入の費用
◆ 損金算入の要件:
(i)会社の事業活動に関係がある費用であること
(ii)正規のインボイスおよび証憑書類がすべて揃っていること
(iii)500万ドン以上の支払については、現金以外(銀行送金やクレジットカード払い等)で決済していること

◆ 損金不算入となる費用:
・給与・賞与に係る損金算入の可否を判断するための証憑要件の一部が追加された。
・従業員の確定拠出型年金と生命保険への支給額において、1人あたり合算で月額500万VNDを超える部分が損金不算入となる。
・ 関連者間への借入利息の支払額は、関連者間取引を行う企業の税務管理に関する法令の規定に基づき確定される。

3. 経過措置
以下の場合に適用される経過措置についての規定している。
・本政令の施行前に許可された新規投資プロジェクトおよび拡張投資プロジェクトに対する優遇措置の継続。
・本政令の施行日前に損失(不動産譲渡、投資プロジェクトの譲渡、投資プロジェクト参加権の譲渡による損失を含む)が発生し、かつ損失繰越期間内に該当する企業は、残余期間について損失を繰り越すことができる。なお、過年度に発生した不動産譲渡、投資プロジェクトの譲渡、または投資プロジェクト参加権の譲渡による損失は、優遇税制の対象となった事業活動の利益に充当することはできない。

なお、本政令により、以下の法令は廃止される。
・2013年12月26日付政令第218/2013/ND-CP号
・2014年10月1日付政令第91/2014/ND-CP号
・2015年2月12日付政令第12/2015/ND-CP号
・2021年6月4日付政令第57/2021/ND-CP号

本政令により、法人税の適用に関する規定がより具体的に整理された。今後は、企業にとって費用計上の透明性向上や、確定申告時における費用否認リスクの抑制が期待される。各企業においては、改正内容を正確に把握し、適切に対応することが求められる。次週以降も、その他の改正点について引き続き案内する予定である。

 

参考文献
・法人税法第67/2025/QH15号
・政令第320/2025/ND-CP号