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【税務】税務・電子インボイスの行政処罰に関する政令改正

2026/01/08

2025年12月2日、ベトナム政府は、税務および電子インボイス分野における行政処罰を定める政令第125/2020/ND-CP号(2020年10月19日付)の一部条項を改正・補足する政令第310/2025/ND-CP号を公布した。新政令は2026年1月16日から施行される。

主な改正内容は以下のとおりである。
・処罰対象となる違反行為の範囲を拡大
・税務当局担当者の処罰権限の見直し
・一部の違反行為について、処罰内容の具体化と罰金水準の引き上げ
・インボイスの発行タイミングの誤り、未発行および違法インボイス使用に関する違反行為の明確化
・不可抗力の場合に関する規定の追加
・法令適用における経過規定の追加
本ニュースでは、本政令における主な変更点を4点取り上げる。

1. 行政処罰の対象外となる「不可抗力」の場合を追加
次のような不可抗力事由により違反が発生した場合、納税者は行政処罰の対象とならない。天災、災害、感染症の流行、火災、突発的な事故、戦争、暴動、ストライキのほか、客観的に予見することができず、かつ必要かつ可能なあらゆる措置を講じたにもかかわらず納税者が克服できなかったその他の事由がこれに該当する。

2. 行政違反の処罰対象を追加
一定の場合における行政処罰の対象に「第三者」が新たに追加された。
・納税者に代わり税務上の義務を履行する第三者については、違反があった場合、納税者ではなく当該第三者が行政処罰の対象となる。
・納税者に代わり税務登録、申告および納付を行う組織または個人については、当該義務を誤ってまたは不十分に履行した場合、納税者本人ではなく、当該当該組織または個人が行政処罰の対象となる。
・グローバル・ミニマム課税制度に基づく申告義務に違反があった場合には、申告を行う構成事業体自体が直接行政処罰の対象となる。

3. 特に留意すべき主な行政処罰の水準
・商品販売またはサービス提供において、インボイスを適切なタイミングに発行しなかった場合:
最大70,000,000 VNDの罰金
・商品販売またはサービス提供において、インボイスを発行しなかった場合:
最大80,000,000 VNDの罰金
・インボイスの不正提供または販売行為:
20,000,000~50,000,000 VNDの罰金
・法令の規定または税務当局の要請に基づき、納税義務の確定や納税者の税務アカウントに関連する情報・資料の提供が、期限から5日以上経過した場合:2,000,000~6,000,000 VNDの罰金
・法令の規定または税務当局の要請に基づき、資産、納税義務の確定に関する情報、銀行口座、給与・賃金等に関する情報を不正確に提供した場合または提供しなかった場合:
6,000,000~16,000,000 VNDの罰金。
このほか、新政令では、税務当局から購入した紙インボイスの不適切な廃棄、税務申告書における各項目の誤った申告、税務申告書の提出遅延などの行為についても、処罰水準を明確に規定している。

4. 経過規定および施行時期に関する規定
新政令の施行に伴い、経過措置について以下のとおり規定している。
・施行日前(2026年1月16日)に違反行為が終了している場合:
「政令第125/2020/ND-CP号」を適用する。
・2026年1月16日以前から違反行為が継続していたが、2026年1月16日以降に発覚した場合:
「政令第310/2025/ND-CP号」を適用する。
・2026年1月16日以前に処罰を受け、現在も不服申立てまたは訴訟がある場合:
「政令第125/2020/ND-CP号」を適用する。

 

参考文献:
・政令第310/2025/ND-CP号
・政令第125/2020/ND-CP号